go parkey的why not?ナ シンキング & タンキング、ダンシング!
column 31
go parkey的新宿夏の風物詩な”出来事”。それがLOVE GAME。アーティストFATEとともにペイントした新宿大久保公園の有効利用の一環として、去年はballaholicのシナノメンたちとともにナイター設備をフル活用してナイトリーグを開催。今年はアメリカ、NCAAデビジョン2のコーチ・マイケルとコラボレーション。彼が主催する”JAPAN SUMMER LEAGUE”のショーケースとキッズクリニックを開催することに。今回はLOVE GAMEをフックにしてgo parkeyのストーリーについてのコラム。
Article_go parkey
Photography_Kenji Nakata
We are playground basketball residents like pikeys!!!
さて。まず。前回のコラムからの続き。2024年5月現在。やってきました、ハイシーズン。エアのサーチャージが爆上がりする行楽シーズンのことではないです。プレイグラウンドをアートでペイントするのに最適なシーズンが到来したのです。go parkeyもエンジン全開。予算の確保も大変ですが、とにかく傷んだコートや野ざらしのコートを前にしてペンキとスクイージーを手にしたら、ペイントしたくてたまらない我々go parkey。ハイシーズンを迎えて、まるで開幕戦を前にして湯気立つNBAプレーヤーの気分です。今シーズンはさらにスタッツ(アートコートのペイント技術をブラッシュアップ!)を上げていくつもり。その前に、我々にとってアートでリノベーションするプロジェクトと並んで大切なことについて触れておきたいと思います。それはリペイントしたプレイグラウンドを有効活用するための”出来事”をつくることです。この出来事の数々を、公園バスケでプレーすること・セッションすること・ルールやマナーやカルチャーを知ること・楽しむこと、そしてバスケをする自分や相手をリスペクトすることも加味して、go parkeyでは”LOVE GAME”と総称しています。というわけで、今シーズンの我々は、LOVE GAME(出来事)から開幕です。新宿の大久保公園(go parkey 2つめのリノベーションしたプレイグラウンド。2022年)で開催です。このLOVE GAMEは、NCAAデビジョン2現役コーチのマイクが開催するJapan Summer League(以下JSL)とのコラボレーションになります。 JSLは、プロになりたい若者たちへのトライアウトを開催している団体。これに合わせて、海外からもプロの卵のプレーヤーが来日します。去年はそこから22名がプロと契約しました。
この有意義な活動に対して、我々に何かできることはないか、以前からマイクとも話してきました。そこで、マイクが行うトライアウト期間の後、憧れのプロのひとりであるケビン・デュラント(NBAスーパースター)と2Kファンデーションが寄贈し、go parkeyがアーティストFATEとともにリノベーションしたアートコート大久保公園を有効活用することに。FATEの素晴らしいアートと我々がペイントした素晴らしいグリップと熱中症のリスク軽減にもなる特殊塗料を全面に施したフルコート2面の、大都会のバスケ的オアシス。JSLのショーケースにはうってつけです。というか、アリーナでのバスケで素晴らしいスキルを見せてくれるプレーヤーたちの原点回帰的なシーンを目撃できることになるでしょう。もちろん、公園バスケですので、ショーケースは観戦無料。その前には、go parkey主催のこれまでの数々のLOVE GAMEで”公園バスケでの自分らしさとコミュニケート”のヒントを教えてくれてきたRickyと、JSLのマイクが一緒になってキッズクリニックを開催します。こちらはスポルディング・ジャパンの全面協力で、応募キッズの先着150名にボールをプレゼント。サイズは、ばっちし7号です。大人用だって? いえいえ、中学生を卒業する頃には誰もが7号ボールでプレイし、それはバスケ・ライフの終焉まで続く最大公約数サイズです。だからいいのです。公園バスケは7号ボールで遊ぶにかぎります。はじまりとおわりまで、老若男女、7号ボールが共通言語です。
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今シーズンはこのLOVE GAMEを皮切りにして、5月のうちに千葉の荒廃したプレイグラウンドのリノベーションを手がけます。すでにアーティストも決定し、現在はドラフを確定させている段階です。もちろん、ペンキもばっちりタンキングしてます。そんな我々go parkeyが日本で初めて公園バスケのコートにアートをペイントして2年が経ちました。我々の活動やアートコートを見て、リノベーションやデザイン性のあるコートもチラホラと、国内に増えてきたようです。それまで公園(企業案件コートではなく公共のもの)のバスケットコートがアートになることなんて日本ではありませんでした。コートそのものがキレイになることは、地域にも子どもたちにも良いことです。だから、リノベーションしデザインされたコートが増えていくことは、公園バスケコートの価値を底上げするという、我々の活動の2次的効果だと自負しています。ただ、go parkeyのアートコートによって伝えたい”コートの価値”はまだまだ理解されていないのかなと思うところもあります。例えばアートとデザインの違い。こう言えば、わかりやすいでしょうか。もしあなたが美術館へ行って、そこに展示してあるものが作者が誰かもわからない、なんだかかつて見たことがあるようなパターンのデザインだったらどうでしょうか。go parkeyのアートコートは、そこが違います。オリジナルの絵を生みだすことに、自分の人生と感性を懸けているアーティストたちが表現した唯一無二のアート作品です。そして、それをアーティスト本人やアートコートペインターのgo parkey、さらには地域の子どもたちが手塗りする。そこにコートの価値があるのです。
帰属意識とか公園バスケとか、アートコート・リノベーションとか、我々go parkeyが設立当初から伝えてきたストーリーの欠片は、今やコピぺされ氾濫しています。それもどうってことはないというか、それでどんどんコートがリノベーションされ、キッズが安全に楽しくプレーできる場所が増えていくのは嬉しい出来事です。我々のためにコートがあるわけではないから。それはキッズやそこにやってくる人たちのためなのだから。愛好者数に比べてコートがまだまだ少ないと言われている日本で大切なことだと思います。ただ、我々が大切にしているストーリーは、アートコートが放つ有効性とキッズの想像力へ良い意味で加担することです。バスケがうまくなるだけでなく、バスケを通して、いつかは飛び越えて人生を彩るものにしたい。そんな思いがあります。単なる新しいコンテンツとして表面的で商業的、つまり本質的でないものとは一線を画したまま、このプロジェクトの価値を、自治体や協賛企業の皆さんと、地域や子どもたちに正しく楽しく伝えていきたいと思っています。かたくるしいことを言ってるんじゃありません。ずっとブレることなく続けていくために、ライフワークとしてアートコートをつくり続けるために、これはとても重要なことなのです。我々がクラウドファンディングをしない理由もそこにあります。単発のプロジェクトではなく、我々がストーリーのままに永続的にコートをアートコート・リノベーションしていきたいからです。アートによるプロジェクトそのものを知ってもらい、協力してもらうことを積み上げていきたいからです。
その上で、バジェットについては、企業や自治体が主体となることが社会的責任と考えています。アートコートの公園の利用者たちは、ただただ環境に感謝して、主体的に利用のマナーを守るべきでいいと思っています。主体性主権、自主性が大切です。これはスケートパークでも実践されていることですが、自分たちが大切に思う場所、プレイグラウンドは自主的にゴミなどは拾うし、そもそも捨てないことが当たり前であるべきです。それって、公園だけでなく社会の中で最低限のマナーだと思います。ポイ捨て禁止とか落書き禁止とか、やってはいけない看板大国。それは世界基準ではありません。まあ、少し乱暴な言い方してしまいますが、コートにゴミを捨てるような愛のない利用者は、いくらうまくてもダサいの一言でザッツ・イットです。そんなこんなで、go parkeyはクラファンしないでペンキ代を盛り込んだgo parkeyバスケショーツを小売しています。なかなか売れないのは(笑)、デザインのせいか、我々の認知度や脆弱なプロモーションのせいか、もしくはそのすべてかもしれませんが、これも焦らずにアートコートを1つでも多くつくっていくことでチャプターを増やしていきたいと考えています。デザインは良いと思っていますが(笑)。
今回は少しあつ盛りで書いてきたコラムですが、我々の真面目っぷりは相変わらずで肩を凝らせてしまったかもしれません。そもそもペイントするとき、肩が凝りそうなイメージがあるかもしれませんが、実はそちらはそうでもありません。一番はハムストリングに効いてきます。ペンキの重いタンクが持ちにくい上に無理して2個持ちしてしまうからです。そうやって何度も何度も運びます。運びすぎて、次の日のゲームで肉離れしたこともあります。バスケで思いきりプレーしたり、公園をジョグしたり、海でサーフィンしてスケートでダウンヒルしたり。そうやってたくさんの汗を流してきましたが、自らペンキを運びまくって調合して塗る、こびりついたペンキをガシガシ洗って現状復帰させるといったことで汗をかきまくること。それがとても楽しくて意味があることだと実感できるのは我々にとって大きな出来事でした。そして、それがLOVE GAMEになり、ライフワークになった今、ストーリーは俄然おもしろくなっています。我々が何者かなど今さら知られなくてもいいですが、このアートコート・プロジェクトを知ってもらい、しっかりと理解してもらい、その環境を思う存分堪能してもらえたら良いなと思っています。公園バスケとはオープンで、だからこそ本質性が問われる世界です。本質的なエネルギーによってオリジナルが生まれる世界です。それはプレースタイルだけでなく、人生のライフスタイル、写真やアートのカルチャーが生まれる世界でもあります。だからこそ、自分たちで考えることをせず、右から左へコピー・アンド・ペイストを繰り返すようなスネークなものとはワケが違うものであるべきです。go parkeyのストーリーは完全オリジナルですし、それは永続的な覚悟を要するものだと自覚しています。乱暴にストリートとかアートとかって一括りにして誤解したままではいけないですね。本質的に良いものをつくっていくためには、発信者も受信者もワイズアップしていくことがカルチャーには大切です。公園バスケとパイキー(パーキー)とアートコート。ということで、go parkeyは、そのすべての総称で、1、2、3、LOVE GAME!!! です。
次はgo parkey初の千葉でアートコート・リノベーションします!!! 2024、開幕!!!