ゴーゴーウエスト!KDニ渡シタカッタブツヲツイニ渡シタ日。

column 022

2023年8月。連日、熱波注意報が発令中のアリゾナ州フェニックス。46℃をスコアした日、go parkeyの面々はケビン・デュラントが所属するフェニックス・サンズのホームアリーナ、フットプリントセンターにいた。アポなしで極東のアートコート大久保公園からフェニックスへやってきたハートウォームなコラム。笑。

Column

Article_go parkey

Photography_Kenji Nakata, Ryosuke Komai

We are playground basketball residents like pikeys!!!

初のgo parkey主催イベント、LOVE GAMERのためのナイター『LOVE GAME』(新宿大久保公園)の興奮もさめやらぬ中、我々go parkeyは、別の仕事でアメリカのウエスタン3州を旅していた。いわゆるロードトリップという名の撮影旅行だ。この目的は、go parkeyや今井俊介さんやFATE、Imaone、SHUTIEといったアーティストとも強くて優しくて正しいリレーションシップを築いているブランド、F.A.T.のグラビア撮影。走行距離6000km以上のかなりハードなロードトリップだったが、旅の終盤、フェニックスに立ち寄ることができた。もしものときの、暮らし安心クラシアンなみの集中力で、もしもの備えをしていたgo parkey代表のAB。大久保公園のFATEアートボール(物販でも少数限定で販売中)とそのときのTシャツをバックパックから取り出すと、フリータイムを利用してフェニックス・サンズのホームアリーナ、フットプリントセンターに向かったのだった。もちろん、ケビン・デュラント(以下KD)本人にアートボールとTシャツを渡すためだ。

すでに何度も書いてきたが、新宿大久保公園のアートコートはKDのファンデーションとNBAゲームで知られる2Kファンデーションがドネーションしてくれたおかげでリノベーションできた。KD本人がFATEのアートをセレクトし指名したアートコートでもある。もろもろの大人の事情とか一切ない、純粋にKDがこの場所にこのアーティスト(数々のドラフトを見て)をナンバー1ピックしたのだ。そんな経緯もあって、我々はいつか必ずKD本人をコートに呼びたいと思っているし、FATEの素晴らしいアートによるボールやTシャツ、写真を、メンバーシップとしてKDに手渡したいと思っていた。8月といえばオフシーズン。ホームタウンや専属トレーナーがいる街で自主トレやピックアップしてたりするものだ。さらにはバケーションやエージェンシーによるイベントツアーなどもあるだろう。だから、フットプリントセンターに行ってもKDがいないのはわかっていた。

ただ、そこへ行けば球団職員はいるはずだし、エグゼグティブの誰かがいる可能性もある。そういう信頼できる人物にハンドオーバーして託せば、KDの手に渡る可能性が高い。だからって、アポなんてものは取る気もなかった。日本でも飛び込み営業されてうんざりする会社の人間をたくさん見ているから、アポなしなんて破廉恥なのは百も承知。でも、ファンとしてサインをねだりに行くわけじゃない。もちろんKDもサンズのブッカーも好きだけど。で、行ってみたよ、フットプリントセンター。セキュルティチェックのところで、家族代々サンズファンでスタッフだったというような風格が漂うスタッフのおばさまにガツンと足止め。当然だ。写真も撮るな、なにもするな。で、なんだちみたちは? という流れ。そこで、『別の仕事でアリゾナに来たので、そのタイミングで、我々がリノベーションした東京の大久保公園にドネーションしてくれて、自身のSNSでも発信してくれてるKDに、その記念品をハンドオーバーしたくて、アポなしも確信犯で来てしまった。だから、球団スタッフにこれを託すことはできないか』と。

最初、いぶかしげだったおばさまも、それを聞いてスタッフに連絡をしてくれた。盗み聞いていると、『東京からアートコートをやったという若者が来てるんだけど、ボールとかをギフトしたいみたい。それにKDのサインを書いてもらって戻してあげたらいいのかしら?』と伝えてくれている。若者ではありませんが、そこは笑顔でやりすごします。待つこと数十分。やってきました、球団スタッフ。そして、代表ABがもっている額装された大久保公園のドローン写真を一瞥。一気に破顔すると、『すごくいいコートだね。すばらしいよ!』とシェイクハンズ。そして、それをモチーフにしたボールやTシャツを見て、『良いアプローチだね。それでここまで来てくれるなんて! これにサインをもらって君らに送ればいいのかい?』と。こちらは素直さとハッタリなしが唯一の売りのチームなので、すかさず代表ABが『これはジャスト、ギフトです。KDに持っててほしい、君のおかげで素晴らしいコートができたよっていうだけです。サインして戻してくれなくて大丈夫です。僕らとキッズにはKDのアートコートがあります!』と返す。

スタッフのマックスは、『信じられない。アポもないのに、はるばる渡しに来たの? その気持ちのままに絶対に渡すね!』と軽くカルチャーショックを受けていた。スケート撮影やスケートトリップの時は、そんなアポなしが日常茶飯事。まどろこっしさより、その時のムードや漂う本質的かつストーリーの正しさ(危険度なし)が、相手の心をも突き動かし、モノを言うのを知っている。実際にそうやってきたgo parkeyメンバーには、こうやっておばさまとマックスに出会ってストーリーがまた動き出すことを信じていた。マックスは、『次はゲームがあるときにぜひ来て欲しい』と言ってくれた。この日は、同じフットプリントセンターをホームにするWNBAのマーキュリーのゲームチケットをくれたけど、その頃は我々は次なる撮影ポイントへ向かっている。だから、我々は、彼らにグレートシーズンになるといいね!と伝えて、そしてまたどこかアートコートで会えたら素晴らしいね!と言い合って別れたのだった。昨年、大久保公園がローンチしてからずっとしたかったことのひとつ。それがようやく出来た。KDがFATEのアートボールでハンドルなんかしてくれたら、大久保公園でピックアップやってるキッズとか、嬉しいだろうな。そういうバトンがつながっていくのが楽しい。我々のアクションに理解を示してくれたF.A.T.と、サンズのスタッフたち、そしてアートコートで遊び続けるキッズたちに、ありがとう!!!です。

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ゴーゴー新宿!新宿区長吉住サンヲ表敬訪問シマシタ。

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ラブ・ゲーム・Tシャツ。大久保公園ナイトゲーム&キッズクリニックノ余韻。