タマゴ・カケ・ゴハン?ナイトゲーム顛末記。LOVEゲーマーズヲ体現。チームT.K.G
column 019
7月22日と29日の土曜日開催の『LOVE GAME by go parkey -URBAN NIGHT LEAGUE』。両日ともにジョイントしてくれたチーム、T.K.G。DAY1、DAY2と白のTシャツで躍動。国際色豊かなチーム編成で味方だけでなく相手の良いところもグイグイ引き出してくれたチームについてのコラム。
Column
Article_go parkey
Photography_Kenji Nakata
We are playground basketball residents like pikeys!!!
このイベント前、顔見知りがいたわけではなかったチームT.K.G。DAY1でジャージー3だったJ.Tは、昨季から3x3プレミアリーグでハッスルしていた。それは現場で撮影してたから知っている。いけそうなときは全部ダンクにいく感じに勝手に好感を抱いていた。ダンクをゲーム中、シリアスなシチュエーションでも常に狙っているか、どうか。たとえミスっても、そこでいかないと次はもっといけなくなるし、置きにいってしまう。それを理解するチームメイトやコーチがいるかも重要だろうけど。J.TがいるT.K.Gなら、歌舞伎町界隈の通りすがりの人々の足を止めるような気がした。実際、ナイトゲームでJ.Tはダンクをメイク。チームのムードを一気に上げた。もちろんダンクがすべてではないし、J.Tのオフェンス・バリエーションも幅広い。ただ、大久保公園のシェルデ製の可動式ゴールは、ダンクしたときにリアクション機能も良い。安心して狙ってくれたらいい。
2DAYSで2勝2敗だったT.K.G。NYCで日本酒のセールスをしながら撮影をこなす#0ケイシー(Kaisey)と、ジュニアの代表にピックされつつも、その後の大怪我からカムバックしてアメリカでスクールデイズを送った#1リュウタ。こちらから見ると、この2人が良いチーム気質をマネージメントしていた。彼らのハッスルがエンジンだった。DAY1でいうと、#7KAIと#8ROMANがひときわ目を引いた。KAIはザイオンやレディッシュ、バレットがいた時のデューク大でマネージャーをしていた。現在は日本の3x3プレミアリーグで活躍。シュートクロックが迫ってくるとき、必ず彼にボールが回ってくる。それだけ打ちきる力があった。ROMANはアメリカ育ちで、Bリーグでプロになるために来日した。B3でプレーした後、T.K.Gへ。ボールを求め、ひたすらゴールに向かっていく。空いてれば迷わずスリーポイントを打つ。ゴールを背負わないでプッシュするプレーとバセッタとヒゲの手入れテクニックもよろしくて、個人的にアイコニックな存在だった。
DAY2、#44ALEXがチームトップの19.5ポイント・アベレージ。とくに終盤までリードしていたPARKEIESとのゲームではチーム得点の半分をスコアした。ポジションレスが顕著なピックアップゲームで、コートのどこにでも出現してシュートを打ちきる、レンジがFG%に関係ないタイプはやっぱり強い。おもしろい。フィジカルなディフェンスが多いゲームで、使うべきエネルギーはゴールへとプッシュするパートに注ぎ込む。アピールのために脚を止めてるのが惜しいのは、流れるプールのように流れていくゲームクロック(前後半それぞれで長めの20分のラン)も、良い方向に作用していたかもしれない。ピックアップ・リーグのゲームにはハマる実感がある。それに20分あれば、ケオスなチームにもその場かぎりの刹那なゆえの良いムードが出来上がり、ハイライトシーンが出やすくなる。ゲームクロック的にハイプレスして短期集中たたみかける、というようなチーム戦術より、個人のスキルで各々アタックする方へと比重がいく。
T.K.Gとは、今回初めてのセッションだった。しかしながら、ナイトゲームにポジティブにリアクションしてくれたと思う。そして、すぐさまその状況を感知し、このゲームたちに必要なものを表現してくれていたと思う。アートコートの上で、夏の夜気とナイターと街の喧騒を味方につける方法を見つけ出していた。思いきりプレーし気持ち良くゲームをプッシュする。煽るのも、煽られるのも、プレーだけでジ・アンサーする。それができなきゃ、コートには立っていられない。バスケットじゃないところで勝ち負けをつけたければ、バッシュより適した靴があるだろう。DAY1のPARKEIESとのゲームは最後の最後までリードがめまぐるしく入れ替わる大接戦だった。公園バスケの40分ゲームで、ダンクだけで5、6本メイクする内容はなかなか見られない。ディフェンスもずっとハードだった中で、ハイライトシーンの応酬。その楽しい激しいやり合いが、最後の最後、PARKEIES逆転マネーポイントとなる#44RYOのクラッチ・スリーを生んだ。勝つことより美しかった。