グッドナイツ!ナイトゲーム顛末記。LOVEゲーマーズ・チームGOODNIGHTS。
column 017
7月22日と29日の土曜日開催の『LOVE GAME by go parkey -URBAN NIGHT LEAGUE』。両日ともにジョイントしてくれたチーム、GOODNIGHTS。DAY1はブルー、DAY2はグリーンのTシャツで登場。ピックアップならではのポンポンとシュートを放つリズムの良さでムードを作ってくれたチームについてのコラム。
Column
Article_go parkey
Photography_Kenji Nakata(title & team), Hidekazu Tsutsui
We are playground basketball residents like pikeys!!!
GOODNIGHTSというチームを検索しても、いっこうにそのソースは出てこない。それも当然。今回の『LOVE GAME by go parkey -URBAN NIGHT LEAGUE』のピックアップのためにミートアップしたチームだから。公園にふらりやって来てドラフトされてプレーする。それがピックアップの醍醐味で面白さ。ハード面もソフト面も兼ね備えてる。今回はアーバンナイト・リーグということで、リーグというだけに一応は各チームにフックがあって、それに基づいた構成にはなっている。で、このGOODNIGHTSのフック、それはミスター・ヒデにオーガナイズしてもらったこと。ミスターヒデには今回のコラムの写真も提供してもらった。当然、彼もラブゲーマーであり、プレーヤー(現在ケガ療養中)である。そんな彼とは、あれはたしか去年のクリスマス。浜町公園でのピックアップでgo parkeyのABと5時間も1on1を繰り広げた死闘の末のシェイクハンズがきっかけだった。最後は、ミスター・ヒデが3ポイントをバンクインしてマネーポイントをゲットした。
「おまえもラブゲーマーだな」「あなたこそ。お名前は?」「ヒデって、みんな呼んでる」「ヒデさん。楽しかったです。おやすみなさい」「ああ。グッドナイト」。
なんていうやりとりから。というのは、まるっきりの嘘で、ミスター・ヒデとは、アートコートの「アート」な縁で出会っている。大久保公園のアートを手がけたFATEとともにミューラル・アート・プロジェクトや遠くロンドンの壁を描きに行ったりしているアーティストのImaone。彼がとりもってくれて、ある時にミスター・ヒデとgo parkeyは出会った。そのとき、私たちは、彼のゲームに対する考え方やプレーに対する自由なトライに同じものを見出した。さらにはアートやカルチャーに対する好きな部分と嫌いな部分が驚くほどに一致した。好きな映画についてもそうだった。ピート・マラビッチを題材にした古い映画『ピストル』について、久しぶりにたくさん話して盛り上がってしまった。
そんなミスター・ヒデに、ナイトゲームにジョイントしてもらったら、私たちのコミュニティや予想の外から出会いをもらたしてくれるはず。新しいエネルギーと反応するのはシーンにとって大切なことだ。ということで、ミスター・ヒデ本人が放つイメージから、チーム名をGOODNIGHTSと早々に勝手に決めてしまった。そのメンツは、あのケオスな歌舞伎町界隈の猥雑さに微風吹かせてくれる、まさにグッドナイトな感じだった。ナンバリングしたブルーのTシャツとグリーンのTシャツを用意しておいてよかった。FATEが仕上げてくれたUSブルーとライトグリーンに映えるユニフォームは、GOODNIGHTSのようなチームが着るべきだったと思えたからだ。DAY1に21ポイントをとった#7 THIERRYをはじめISAIAHやアクアといった面々は、常にボールを前へプッシュし、ブロックに阻まれようとシュートを放った。ファウルコールのラインもすぐに感知して、鳴る笛と鳴らない笛が、相手も自分たちもイーブンなことがわかれば、あとはヤリ切るだけだった。
DAY1、DAY2ともに優勝はできなかったが、勝つこと以上に自分自身がやりきること、仕掛け続けることに完全特化していた。だから、正直、勝った負けたということより、フォローしてからのフットバックが良かったとか、そのままプルアップして3ポイントねじ込んでしまったとか、背負ってからチャージングを恐れずにもうひと押ししてジャンパーを決めたとか、そういう最後までエネルギー全開な感じが美しかった。汗だくになったブルーとグリーンのジャージーが、アートコートに映えていた。ミスター・ヒデはというと、コートサイドのオーディエンスに紛れて、カメラを構えつつ、GOODNIGHTSだけでなくすべてのチームのグッドプレーを楽しんでいた。プレーヤーにはすまないが、それは私たちも同じで、(スポーツである以上、勝ち負けは存在するが)どっちが勝とうがかまわない。ピックアップゲームでは、チームが勝つという副産物は楽しいし嬉しいが、それ以上に見応えがあるものだ。
誰が、いや誰でもが、素敵なプレーと躍動をしてたら、それを応援したいし反応したいし見ていたいのだ。素晴らしいやり合いが目の前で繰り広げられていたら、もっともっとゲームが続けばいいとさえ願ってしまう。ということで、ミスター・ヒデはずっと楽しんでいた。感嘆していた。私たちと同じで。GOODNIGHTSが(良い意味で)ムキになってシュートを決めると、それに反応した、たとえばPARKEIESの#34KKがプレーでやり返す。もっと熱くなってスタントなプレーも飛び出す。それに反応したオーディエンスやオフィシャルも汗をかく。フォトグラファーやミスター・ヒデはシャッターを切りまくる。そういったムードを作り出していたのは明らかにGOODNIGHTSだった。彼らが最も夜のアートコートにエナジーを注ぎ込んでくれた。もちろん、トーナメントなどではチームが勝つことが何よりもエナジーになるし、それが目的や目標で当然だ。ナイトゲームにジョイントしてくれたボーラーたちの血流にもそれは脈々とあるはずだ。ただ、それがピックアップ・スタイルのリーグ/ゲームとなると、雰囲気がまたガラッと変わってくる。自分をプッシュするプレーが多くなる。その衝撃にファンキーDNAが揺れたままだ。チームGOODNIGHTS、ナイステイク!!!