ただいま残業中(制作中)。2024年のアートコート・プロジェクトのオープナーになる千葉のセレナーデ。
column 36
2024年7月中のオープンを目指して現在は梅雨空と悪戦苦闘中のgo parkeyアートコート・リノベーション・プロジェクト。我々チームとして初の千葉のプレイグラウンドをやってます。これまでの東京の中央区、新宿区、世田谷区、江戸川区、埼玉の吉川市とやってきて、いつだってボーダーレスに離島の小さなハーフコートだってなんだって『傷んでてプレーが心配』という場所、どんどん整地とペイントしていきたい。ということで、千葉の途中経過コラム。
Article_go parkey
We are playground basketball residents like pikeys!!!
go parkeyの基本理念。それは傷んでないコートと傷んでいるコートがあったら、傷んでいる方をアートでリノベーションする。傷んでいないなら、そこで思う存分に安心してバスケできる。傷んでいる方をなんとかしなくちゃいけない。で、肝心なのが、せっかくリノベーションするのだから、整地した後に、ガチのアーティストの作品をみんなでペイントしてその地域やキッズの帰属意識を高めて、『景観的』にも『プレイグラウンドへの愛着とマナー』としても、ワンモア・ストーリーを織り込みたい。それがgo parkeyのプロットです。傷んだところをゼロからリノベーションすることは、特定の場所やスポンサーシップを基軸にするのではなく、さすらいのどこでもドア、どこでもリノベ、常にフォースとともにあれ、どこでだってガチのアートとともに、という感じです。
go parkeyは良くも悪くも浮雲のように地球規模でプレイグラウンドをガチのアートでリノベーションしていく単位なのです。ドラえもんとスターウォーズの良いとこどりです。それで現在。千葉のプレイグラウンドのこと。季節は初夏。梅雨が来るのか来ないのか。どうせなら梅雨はスキップしてしまえっていう今の心境。チョーク引いたりマスキングして雨に降られても困る。ペンキ塗りたてで雨に降られても困る。天気を読むことは、仕手戦で相場の変動を読むのとか、アイドルが年齢のサバを読んだりするのとはもちろんわけが違うので、この時期の天気は本当に難しい。そんなこんなで一歩進んで二歩下がってまた一歩進むようなことを繰り返しながら、ようやく見えてきました、完成が。今回の絵は、スペインを拠点に活躍するアーティスト、MURONEです。彼とは、go parkeyの活動を通じて知り合いました。
もともとはこちらが一方的に彼のアートワークに惹かれて、ラブコールをしたのがきっかけです。彼も彼で、我々のプロジェクトや、そのメディア・コンテンツなどを通して、ライトエナジーを感じ取ってくれて今に至ります。いずれは、一緒にやりたいねと言い合って数年。「go parkeyはスペインで、私は日本で、おたがいプロジェクト自体をコラボしていこう」なんて物語もまだ続いています。それで、最初の一歩として、千葉のハーフコートを彼のガチのアートワークでリノベーションすることになりました。これもMURONEありきということではなくて、千葉の土気の雰囲気やプレイグラウンドの立地環境などをいろいろ考えて、彼のガチのアートワークがハマるという流れです。アーティストありき、案件ありきではなく、傷んだコートをその場所に合ったガチのアートをキュレーションするのがgo parkeyスタイルです。
ということで、待ってましたのMURONEの登場になったわけです。しかも彼は、周辺環境の写真や年間の平均気温や天候具合をみて、このプレイグラウンドのための作品を描き下ろしてくれたのでした。ラフでラギドな路面は、ユンボとブルドーザーで掘り起こして整地しました。そこからアートコートへと取りかかりました。今回もまた前回の江戸川区のプレイグラウンドと同じで、電源が確保できないパターンです。前回はさらに水周りもないところからの作業だったので、それよりは幾分かマシな気になります。この野性味溢れる作業環境もまた燃えるところです。MURONEの拠点であるスペインの風土と、南房総の風土はどことなく似ています。彼は、太陽の光がさんさんと降り注ぐイベリア半島の作家らしい、その光量に呼応する美しい色彩をふんだんに使った作品が特徴。まるで青空の雲を投影するかのようにホワイトをペイントする大胆さも素敵なのです。
彼が描くそれらは抽象画の一種ですが、デザイン性とカラーリングは絶妙なバランスで成り立っていて、これらは自然が織りなす色彩世界と共通するところがあるのです。その上で、バスケットボールやフィジカルなスポーツの躍動感とエンターテイメント性をイメージしたダイナミズムがある構図になっています。彼は、ミューラル、ストリートスポットだけでなく、駅舎やビルなども手がけていて、フラットランドとバーチカルな壁画を同時につくりあげることができるバイタリティの持ち主。技術と情熱とフィジルカルが兼ね備わったタイプです。とにかく、彼ならではの色彩的な調和のとりかたで、千葉のプレイグラウンドが生まれ変わっている真っ最中です。完成までもう少しを我慢してもらえれば、以前にはなかった3ポイントシュートやフリースローなどの競技線も引き終わります。そうすれば、ひとりで練習もできますし、ピックアップゲームもできます。ここから世界へ、飛び出していくキッズボーラー、ラブゲーマーも現れるのではないかとワクワクします。
MURONEは言います。「私が描くアートコートには、形と色のバランスが重要だ。それと、コートに動きやダイナミズムを与えることを試みているんだ。鮮やかな色彩や幸福感をこの場所にもたらし、このアートコートがみんなの楽しみやスポーツやエンターテイメントの未来的な風景の一部になることをイメージしている」と。我々もそう思っている。そして、アートコートが感じさせてくれる未来的な風景の一部に、あなたやキッズ、多くのラブゲーマーのライトエナジーが溢れていくに違いないとも思っている。新しいアートコートの上でまた会いましょう!
『Well in this case is not easy to explain where the inspiration or the message comes from cause as you can see is more an abstract piece than figurative. The balance between shapes and colors is the key I’d say. Also we are trying to give movement an dinamism to the court, vibrant colors and happiness to the place, those big triangles seem to be flying and moving forward actually. The whole composition is like a futuristic landscape of fun, sport and entertainment.(MURONE, 2024)』